ホロン(相似)の視点で人類を捉えるシリーズ 第6回目

執筆者:Pyon

ホロンの視点で人類を捉えるシリーズ第6回目。

前回の記事で、今の人類に求められていることとして、科学技術をコントロールする、出来る、高度な精神性の獲得が必要と述べました。

今回の記事では、その〝科学技術をコントロールする、出来る様になる為の精神性〟に大いに関係してくる、現在の最新科学テーマにホロン的視点で〝その技術の真髄は何なのか?〟をバッサリと大胆に提起したいと思います。

題して、〝人類はいよいよ、大人のカラダになろうとしているんです〟です。

さて、今回、題材に上げる最新の科学技術として取り上げたいのが、

『 ゲノム編集 』技術です。

ゲノム編集技術とは、今やアメリカの高校生が生物の授業で操作し、今まで地球上に存在していなかったDNA配列を作って、この世界に産み出してしまうというレベルの技術のことです。(※この技術は、医学的や農業的にも様々な期待がされている技術で、上に書いたことは、一例としてイメージしやすい例えです)

※イラスト=ACサイトさんから(シキさん制作)

ちょっと前の話にはなりますが、6/27 朝のJ wave「おはようモーニング!」でも取り上げられました。そこで別所 哲也さんがゲノム編集技術の問題を、

〝高校生が数週間でマスターできちゃう遺伝子改変技術〟

大丈夫なんでしょうか⁉

といった内容でしきりと心配されていました。

この技術の何が問題視されているのでしょうか?

それはこの技術の進歩が、いわゆる〝神の領域〟に踏み込む技術だと思われているからです。

神の領域に踏み込む技術…

人類は科学技術を進歩させ、ついに自らの身体や食べている物の遺伝子コードそのものを操作できる段階に達したのです。

これが意味することは、やがて人類は 生物を作り上げる設計図である 遺伝子を組み替えて、この地球上には存在していなかった〝生物〟を創ることができる様になって行きます。

ここで多くの人々が心配・不安になることは、地球上の生命が今まで健全に保たれて生き長らえてきた〝生態系システム〟を人類自身の手で改変することにつながり、いよいよ人類や、地球上の全生命に対しての人類の責任として大丈夫なのか?

という、漫然としたこの科学技術への不安がある訳です。

科学技術は常に二面性を持っています。

同じ技術が、使われ方によって善にも悪にもなるという二面性です。

私がここで過去からの事例を紹介するまでもなく、科学技術の進歩は、常にその新しい技術が登場した時代の人々に、その新しい技術を世の中に広めて大丈夫なのか?と議論されて来ました。

ただ、今までの技術は〝人類や地球上の生命〟に壊滅的なダメージを与えるレベルではなかったので、まだましだったのだと思うのですが(核ミサイルは、民間人の議論が反映されることなく作られ、悲劇を起こしましたが)、今回の遺伝子改変技術は、まさに全人類と地球上の全生命の根幹を揺るがしかねないテクノロジーということで、議論は加速して行くと思います。

さて、今後様々な議論が世界中で巻き起こるであろうこの技術。

ではその技術とは一体何なのでしょうか?

その技術は、実は〝人類が大人へとまた一歩カラダが成長している証拠なのです〟と言うことを私はここで明かしたいと思います。

ホロンの概念では、いま私たち地球人類は〝思春期を生きている最中の中学生くらいになっている〟と伝えて来ました。

そうなんです。

実は人類に芽生えて来たこの全く新しい科学技術=ゲノム編集技術は、一人の人間の成長を相似の関係として人類を捉える時、いま人類(のカラダ)に起こっていることは〝人類の大人化〟なのです。

中学生の頃、私たちの身体にはどんな変化が起こりましたか?

そうです。

私は、中学二年生の時に〝精通〟を経験しました。

つまり、それまでの私は姿形は大人に近い背丈や体重=細胞数に近づいて行っていましたが、生殖機能としてはまだ〝大人のカラダ〟にはなっていなかったんですね。

しかし、いよいよ私も14歳を迎えた中学生時代に精通を経験し、自分とは違う分身としての〝子供を産ませることができる身体機能を完備〟した訳です。

女性に当てはめれば初潮を迎えたということが、同じことに該当する訳ですが、これが今の人類(のカラダ)に起こりつつある変化ということなのです。

さぁ、いよいよ頭が混乱してきたでしょうか?

ホロンの視点で人類の成長を捉える時に初めてわかる視点があります。

それがホロンの概念の真髄です。

いま人類はどの段階まで成長して来ているのだろうか?

次回は、〝ではこのゲノム編集技術がこの先に人類にもたらす変化の真髄とは?〟をお伝えしたいと思います。

今回はここまでにして、次回に続きます。


※昨日、この技術の進捗のひとつのニュースとして以下の記事が配信されました。

これはこの技術の善き進歩のニュースですね。

参考記事)

ゲノム編集で目の病気治療 米で世界初の臨床試験へ

(日本経済新聞 2019年8月16日記事)

https://r.nikkei.com/article/DGXMZO48643350W9A810C1CR8000?s=0

ゲノム編集技術とは?

参照)

基礎からわかるゲノム編集技術「CRISPR」──争点は技術的問題から倫理的問題へ(WIRED 2018.02.03)

https://wired.jp/2018/02/03/what-is-crispr/

いま改めて、ゲノム編集技術「CRISPR」のあり方を問う──研究者や農家、種子メジャー幹部が会議で激論(WIRED 2017.09.06)

https://wired.jp/2017/09/06/crispr-fans-dream-of-a-populist-future-for-gene-editing/

未来が見えるね研究所 研究員 Pyon

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